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磯子区郷土史研究ネットワーク
「川と海から」-027.
震災復興学校としての滝頭小学校
改築前の滝頭小学校は横浜市が全国に誇る「震災復興学校」の一つで磯子区最初の鉄筋校舎であった。大震災で市内公立小学校36のうち全焼17全壊3という被害を受けたが、市は苦しい財政の中で学校の復旧に涙ぐましい努力をした。
大正2年には就学率が97.5%に達し、大正9年には1クラス平均66人と六大都市中の最過密で二部授業が普通であったが、国庫補助4分の1の震災復興学校として一挙に32校を新築しようというのである。1学級60人、高等小学校50人、24学級制で敷地は2500坪以上(児童一人当たり、これまでの1.6平方メ-トルから3.1平方メ-トルに倍増しようという当時としてはかなり思いきった計画であった)。
滝頭小学校は敷地が南北に長く長方形で陽あたりがよく、屋内体操場は空気容量を大に、洗体室・洗面室、体操用具室、御親影室、昇降口に靴洗い(上ばき下ばきを廃止)などが備えられた。特別教室(理科、手工、唱歌、図画、作法、裁縫)と準備室、作法室、手工準備室には動力木工機、作法室が宿直室で、一校3カ所の階段うち1カ所は緊急時に備えスロ-プというのも特色があった。
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