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「川と海から」-018.動物検疫所

 

 

 農林省の所管で明治35年に建設され、現在兵庫、福岡、長崎の各港湾都市の検疫所を統括している。掘割川沿岸で創業のまま現存する唯一の施設である。輸出入の動物はすべてここで検疫されるほか、食用の肉類や中国からドラム缶詰で輸入されるソ-セ-ジ用の羊腸も大量に検査消毒されている。

 大正期の第一次世界大戦の結果日本領となった中国の青島(チンタオ)から大量の食用牛豚が輸入されるようになったが、当時はここで食肉処理も行なわれたようである。昭和 年には検疫中の河馬が掘割川に逃げ出し、時ならぬ捕物劇が演じられるというハプニングもあった。

 

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