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「川と海から」-128.松方正義別邸

 

 慶珊寺の手前海岸跡に富岡下・長寿会の小さな標示があり「松方正義別宅跡」と読める。この石組みは当時のものと言われている。松方正義は薩摩の人、大久保利道の推挙で日田県知事となり、租税頭・大蔵大輔として地租改正で功を上げた。その後明治14年の政変で下野した大隈重信に代って大蔵卿となり、いわゆる「松方デフレ財政」を押し進めた。しばしば蔵相・首相をつとめたが、大津事件、選挙大干渉、金本位制採用など波瀾に富む政治家であった。その子幸次郎は松方コレクションで知られる美術品収集家である。

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