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磯子区郷土史研究ネットワーク
中華街を鏡に考える-022.
ゴム印開業(17番、1884年・明治17年)
いま事務用・家庭用でゴム印は珍しくないが、象牙や堅木を彫った印章になれた日本人にとってゴム印は大変珍しかった。古来の技法により印章業者の藤木節斉は明治15年(1882)ころ、居留地のケヤコ-フからゴム印製法を口うつしに教わったという。まだゴムプレス機がなかったので、ありあわせの器具と歯科医用のゴム顎をつくる蒸気釜をつかって数か月の試作を経てやっと成功した。
また武州大沢村(埼玉県越谷市)の大貫安吉は明治14年に居留地の「横浜写真商会」でゴム印製法を学び、明治17年に本町6丁目で大貫ゴム印店を開業した。当時はゴム印の需要はさしたるものがなかったが明治34、35年ころから需要が伸びてきたようである。
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